まだまだ日本では馴染みのないアウトドアスポーツ「キャニオニング」について紹介します。
キャニオニングって何?
アウトドアアクティビティの1つで渓谷を下ることをメインとしたアクティビティです。日本ではまだまだマイナーですがヨーロッパでは人気のあるアウトドアスポーツの1つです。
どんなことするの?
メインのアクションは渓谷を下るためのアクションになります。懸垂下降、ジャンプ、スライダー、スイムなどですね。他にも渓谷へのアプローチや下山のためにハイキングなどもあります。
時には50mほど落差のある滝をロープで下降したり、時には泡立つ滝つぼを泳いだり、あらゆる下降手段を使って渓谷を下って行く冒険です。
発祥・起源
諸説ありますが発祥はフランス南西部のピレネー山脈、スペインとの国境付近の山岳地帯。1870年代ヨーロッパの山岳ルートがほとんどの登り尽くされ未踏の地を求めて探検家たちのフィールドが洞窟探検へとなり、さらに洞窟を渓谷の中へ探しに入ったことがきっかけとされています。
1930年代になり目的をキャニオニングとして始まります。その後、ウェットスーツやコードレスハンマードリルなど装備・技術の発達、キャニオニングガイドブックの出版により広く普及していきます。
日本においては1998年にニュージーランド人のマイク・ハリス氏によって日本初のキャニオニングツアーがスタートしたそうです。
装備
本格的なアウトドアフィールドに入っていくのでしっかりとした装備が必要になります。
- ヘルメット
- ウェットスーツ
- シューズ
- ハーネス
- PFD(ライフジャケット)※必須ではない
- ロープ
- バックパック
- ファーストエイドキット
- 非常食、行動食、飲料水など
最低でも以上の装備は必要になります。キャニオニングツアーに参加する場合はほぼ全部ツアー運営会社にてレンタル可能または用意されているでしょう。
また個人でキャニオニングをするには相当な知識・経験が必要です。
魅力
雄大な大自然の中、スライダーやジャンプなどスリルや爽快感がありとても楽しいです。高所からの懸垂下降も高い達成感があります。
またほぼすべてのアクションを自分自身で行うため新しいチャレンジが常にあるのも人気の要因の一つです。泳いだり懸垂下降したり他の誰かに代わってもらうことはできません。
個人的には一番の魅力は自然との一体感を感じられるところにあると思います。100m近い滝の上からの景色、両側高い岩の壁に囲まれた空間、透明度の高いきれいな水、キャニオニングでしか味わえない体験が間違いなくあります。
注意点
渓谷へ入るために必要な登山の知識、滝の中をロープで降りるためのキャニオニング特有のロープの知識、複雑な流れの中を泳ぐスイフトウォーターの知識、事故があったときのための野外救急法の知識などかなり専門的な知識がないと安全にキャニオニングを行うことはできません。
懸垂下降できるとか水泳部だから泳ぐの得意とか生半可な知識だけで個人でキャニオニングするのは本当に危険なのでやめましょう。
残念ながらガイドツアーでもガイドの技術不足による事故が起きてしまっています。
※損失度の高い事故の大半は天候の読み違えによる増水事故とジャンプの失敗による墜落事故とのことです。
日本のキャニオニング
日本においてはまだまだマイナースポーツで認知度は低いですが、TVなどの露出も増え新しいアウトドアアクティビティとして人気が出てきており、夏休みは予約でいっぱいになります。
キャニオニングを体験できる地域で一番有名なのは群馬県のみなかみ町でしょう。日本におけるアウトドアのNo.1先進地域ですね。東京の奥多摩も都心から近く人気のスポットです。他にも関東からだと静岡県の伊豆、栃木県の日光などでもキャニオニングツアーが開催されています。関西方面だと奈良県の吉野川周辺が人気のようです。四国の吉野川周辺にもありますね。
日本のキャニオニングツアーの実情としてツアーの内容やコース内容が運営会社によってだいぶ違いがあるように感じます。大きく分けると大きな滝をロープを使って下降する「テクニカルなキャニオニング」とスライダーとジャンプのみの「ロープを使わないキャニオニング」です。
専門的なキャニオニングのトレーニングをしている会社は「テクニカルなキャニオニング」ツアーを開催できるので、ツアー参加を検討している方はどんなコース内容なのかを確認することをおすすめします。会社によって¥1,000~¥2,000ほどの価格の差がありますがより良いキャニオニング体験をしたのであれば多少高くてもしっかりとした会社を選ぶべきでしょう。
まとめ
キャニオニングとは渓谷(キャニオン)を下降することを楽しむスポーツです。いろいろな要素がありますが代表的なものだと、ジャンプ、スライダー、懸垂下降になります。他にもハイキングやスイムの要素もあります。
広大な大自然に入り心身共にリフレッシュできる現代にはかかせない自然と繋がれる素晴らしいスポーツだと思います。
しかし自然を相手にするのアクティビティなのでしっかりとした知識・経験・準備が必要でしょう。
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